アレキサンドライト “昼は緑、夜は赤”

アレキサンドライト(Alexandrite)は、「昼に緑、夜に赤」 という劇的な変色性を持つ、世界の宝石史においても特に稀少で、神秘と伝説に満ちた宝石でございます。


本記事では、その歴史・産地・価値・特徴をはじめ「なぜアレキサンドライトは奇跡と呼ばれるのか」その理由を丁寧にご紹介申し上げます。



■ 1. 名称の由来と歴史 — ロシア皇帝が愛した宝石の誕生


アレキサンドライトが発見されたのは 1830年頃、ロシア・ウラル山脈。その日、採掘者たちは日中の自然光では深い “森の緑” を放つ石を見つけました。しかし、夜にキャンドルの下で見ると、その石は突然 赤ワインのような赤紫色 を呈したのでございます。


この奇跡的な変色に驚愕したロシアの宝石界は、当時の皇太子 アレクサンドル二世(後のロシア皇帝) の誕生日にちなんで、この宝石を 「アレキサンドライト」 と命名。 


以降、ロシア皇室・貴族の宝飾品として大切に扱われ、“王の宝石”として世界にその名を広めました。

■ 2. 主な産地 — 良質アレキサンドライトは世界でも極めて稀少


アレキサンドライトは採掘量が少なく、現在流通している良質個体はごくわずかでございます。


● ロシア・ウラル山脈(伝説的最高峰)

深緑 → 赤紫の劇的な変色と、高透明度を兼ね備えた “伝説の品質”。現在はほぼ枯渇しており、市場では極端に高値で取引されます。


● スリランカ(セイロン)

淡い青緑 → 赤紫への変色が美しく、明度の高い個体が多い。透明度に優れ、現在最も流通量が安定している産地。


● ブラジル

鮮やかな青緑・深緑が特徴。

赤系への変色も力強く、宝飾品質が評価されます。


● マダガスカル

近年注目される新しい産地。

色幅は広いものの、変色が強い個体は高値。

■ 3. アレキサンドライトの最大の特徴 — 劇的な「変色効果」アレキサンドライトが奇跡と呼ばれる最大の理由は、光源の違いにより まったく別の色に変わる という性質でございます。


● 自然光(昼間):深緑・青緑


● 白熱灯(夜間):赤紫・ワインレッド

この現象は、宝石内の クロム(Cr)成分 による光吸収スペクトルの特性で生じるもので、他の宝石には見られない、極めて特別な作用でございます。


変色の強さはアレキサンドライトの価値を決める最重要指標であり、「昼と夜で完全に色が変わる個体」 は世界中の宝石コレクターが探し求める最高峰の逸品でございます。

■ 4. 価値基準 — 色・変色率・透明度が全てを決めるアレキサンドライトの評価は非常に厳格でございます。


● ① 色の純度

昼の緑が濁っていないか、夜の赤が暗すぎないか——

色の純度は価値に直結します。


● ② 変色率(Color Change Ratio)

最重要。

昼と夜の色の差が大きいほど、価値は飛躍的に上昇いたします。


● ③ 透明度

高透明・内包物が少ないほど希少。

特に1ct以上の高透明個体は世界的にも入手困難。


● ④ カット

変色の美しさを際立たせるため、カット技術が極めて重要とされます。

■ 5. 稀少性 — 世界の宝石の中でも“別格の希少性”

アレキサンドライトは以下の理由で 別格のレアストーン とされています。

原石産出量が極端に少ない

良質個体は世界中で争奪

1ctを超える透明な石は“奇跡の存在”

ロシア産はほぼ絶滅状態

非処理(無加熱)はさらに希少


そのため、同じ大きさでも ルビーやエメラルドより高価 になることも珍しくございません。


特に ロシア産・非加熱・強変色の 1ct は、オークションで数百万円〜数千万円に達することもございます。


■ 7. 種類(宝石としての区分)

非加熱アレキサンドライト(最高峰)

加熱処理あり(一般流通)

キャッツアレキサンドライト(シャトヤンシー効果)

スリランカ産・ブラジル産・マダガスカル産 など産地違い


特に キャッツ(猫目)効果 × 強変色 の組み合わせは

市場でも極めて稀少で、世界的に高評価を受けています。

■ 8. アレキサンドライトが象徴する意味


アレキサンドライトは、以下のような象徴性を持つ宝石として古来より尊ばれてきました。

心の再生・新しい人生の始まり

決断の力・直感力の向上

昼と夜の調和 → 陰陽のバランス

深い愛情と守護

人生の転機を支える石


その「光によって姿を変える」性質は、まるで人の人生そのものを象徴するようで、“変化に強く、運命を切り開く宝石” とも言われています。

■ 9. Godfrey&cがアレキサンドライトを選ぶ理由

Godfrey&c は宝石を

“記憶を守る器” “人生の伴侶”

として捉えております。


アレキサンドライトはその象徴に最もふさわしい宝石のひとつでございます


昼の光がもたらす静かな緑。

夜の灯が映し出す情熱の赤。

そのコントラストは、まるで人の心の陰影や、人生の変化をやさしく照らしてくれるようでございます


— 迷いの日には支えに。

晴れの日には彩りに。

人生の節目には、そっと背中を押してくれる存在として


Godfrey&c は、この奇跡の宝石を“人生を共に歩むひとつの光” としてご提案いたします。

■ 10. 結びに


アレキサンドライトは、その稀少性、美しさ、象徴性のすべてにおいて“世界で唯一無二” の存在でございます。


もし、心が静かに惹かれるような感覚があれば、

それはきっと、あなたとアレキサンドライトの縁が結ばれた瞬間でございます。


どうか、あなたの人生に寄り添うひとつを、ゆっくりとお選びくださいませ。

 

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