中国四大名玉 ― 千年文明が育んだ至宝
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はじめに
悠久の歴史を誇る中華文明において、玉は常に文化・信仰・美意識と深く結びついて参りました
古より「君子は玉に比す」と伝えられるように、玉は単なる鉱物ではなく、人格や精神を映す存在でもあります。
その中でも特に尊ばれてきたのが、和田玉・独山玉・岫岩玉・藍田玉の「中国四大名玉」でございます。
ここでは、四大名玉の歴史的背景、特質、そして象徴する価値についてご紹介申し上げます。

一、和田玉(わだぎょく) ― 玉の王者
産地:新疆ウイグル自治区 和田地区
和田玉は「国玉」と称され、中国玉文化の頂点に立つ存在です。その歴史は新石器時代後期にまで遡り、四千年以上の伝承を誇ります。
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特徴
温潤で細やかな質感を持ち、とりわけ「羊脂白玉」と呼ばれる乳白色の玉は至高の逸品とされています。手に取れば、油のような柔らかな光沢と滑らかさが感じられます。 -
文化的地位
皇帝の璽印(玉璽)として用いられ、権威と正統性の象徴となりました。 -
精神的象徴
「温潤にして徳を体す」と言われるように、仁・徳・高潔を表す玉として古来より尊ばれております。

二、独山玉(どくざんぎょく) ― 神州独有の宝玉
産地:河南省 南陽市 独山
独山玉は中国特有の宝玉で、その歴史は夏・商・周の時代にまで遡ります。祭祀用の礼器や護符として広く用いられました。
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特徴
硬度が高く、緻密な質感を持ちます。特に緑、紫、白が交じり合う色合いは「錦繍の玉」と呼ばれ、絢爛な美を誇ります。 -
文化的価値
富貴・吉祥の象徴とされ、龍や鳳凰など瑞獣の彫刻に好んで用いられました。

三、岫岩玉(しゅうえんぎょく) ― 東方の翡翠
産地:遼寧省 岫岩県
岫岩玉は中国で最も早く利用された玉の一つで、新石器時代の紅山文化にその痕跡を見ることができます。
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特徴
主に緑色を呈し、半透明から透明に近いものまで存在します。その光沢は翡翠に似ていることから「東方の翡翠」と称されました。 -
歴史的背景
古代人は岫岩玉を神への供物や祭祀具に用い、天と人をつなぐ神聖な媒体としました。

四、藍田玉(らんでんぎょく) ― 王侯に愛された玉
産地:陝西省 藍田県
藍田玉は「藍田生玉」という成語に残されているように、古来より美玉の代名詞とされてきました。漢代にはすでに王侯貴族の佩玉や装飾品として珍重されました。
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特徴
色調は白・青・緑など多彩で、温潤で優雅な光沢を放ちます。 -
文化的価値
高潔と清廉の象徴とされ、文人墨客にも愛されました。藍田玉を佩くことは、徳と美を兼ね備える証とされたのです。
結び
中国四大名玉は、いずれも数千年にわたり受け継がれ、人々の精神と文化を映してきた存在でございます。
それぞれが異なる色彩や質感を備えながらも、共通して「品格・精神性・唯一無二の価値」を象徴しております。
Godfrey&cは、この玉文化の深遠なる精神を尊重しつつ、現代においてもお客様の人生に寄り添うジュエリーをお届けすることを使命としております。
どうぞこの悠久の美と精神性をご堪能くださいませ。
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